教室

ベトナムの日本語教育が大きな変化を遂げています。2012年には約4万7千人だった日本語学習者数は、2021年に約16万9千人まで急増。さらに2023年9月から小学校3年生での日本語科目導入が正式に決定され、現在180か所を超える日本語教育機関が設置されています。

ベトナムにおける日本語教育の現状

学習者数の急増と教育機関の拡大

ベトナムの日本語学習者数は世界第6位であり、特に2015年以降の増加率は世界トップです。また、公式な教育機関での学習者数に加え、学校外で日本語を学ぶ人も多数存在しており、実際の人数はさらに多いと見られています。

地域的・教育分野の多様化

  • ハノイやホーチミン以外の地方都市にも日本語教育機関が増加中
  • 法科系、理工系、医療系、観光系の大学にも日本語授業が導入
  • 小学校3年生からの正式な科目化が始まり、一貫した教育体制へ

経済成長と日本語人材需要の高まり

ベトナムの日系企業進出数は2024年時点で約2,394社にのぼり、アメリカに次ぐ事業拡大候補地として注目されています。このため、日本語を習得した人材への需要は急速に拡大しています。

日本語能力に応じた給与水準

  • JLPT N2:350~500ドル(約820~1170万ドン)
  • JLPT N1:600~700ドル(約1410~1640万ドン)
  • 専門知識が加わるとさらに給与が上昇

教育制度の変革と新たな試み

ベトナムでは2008年から外国語教育改革が進められており、日本語教育はその中心となっています。小学校から大学まで日本語が正式科目となり、全国的な普及が進んでいます。

直面する課題と解決への取り組み

深刻な日本語教師不足

  • 教師数の増加が追いついておらず、地方部での教師確保が困難
  • 教育機関と企業間の給与格差が問題

教材開発と教育品質の維持

教師独自の教材が多く統一性に欠ける問題に対し、政府認定の公式教科書が2023年に出版されました。また、教師育成や教育環境改善のための取り組みも進行中です。

EdTechの発展と日本語教育の未来

ベトナム政府は教育分野への投資を強化しており、2025年までにEラーニング市場が大きく成長すると予測されています。さらに、AIやVRを活用した新しい教育方法の導入も進められており、日本語教育の質の向上に貢することが期待されています。

おわりに

ベトナムにおける日本語教育の急成長は、経済の発展や教育制度の改革と密接に関係しています。今後さらにデジタル技術との融合が進み、両国間の経済・文化交流を促進する重要な役割を果たしていくでしょう。

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キャリアリンク編集部
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