Grab_メイン画面

 スマホなどでタクシーを呼ぶ配車サービス「Grab」は、いまやベトナム生活に不可欠のサービスです。目的地までの料金があらかじめわかるので、ベトナム語ができない在住者だけでなくタクシー料金の相場が分からない旅行者にも便利なサービスといえるでしょう。タクシーだけでなく食事や荷物などさまざまなものの宅配、配送も行うので、生活にますます欠かせないサービスになっています。

 ここでは使いこなすことで生活がぐっと便利になる、「Grab」のおもな機能の使い方を解説したいと思います。

この記事はこんな方におすすめ

「Grab」を活用したいけれど、どのように使うのかわからない在住者の方
タクシーから配達までアプリを使いこなしたい方
ベトナムのタクシー事情が分からない旅行者の方

Grab(グラブ)とは?

 「Grab(グラブ)」はシンガポール企業が運営している配車アプリです。東南アジア各国でサービスを展開しているので、一度アプリをダウンロードすればタイやフィリピンなど東南アジアのサービス対象国でも使うことができます。

 仕組みはいたって簡単で、アプリで自分がピックアップしてもらいたい出発地と、これから行きたい目的地を指定した後にタクシーを呼ぶだけです。自分が今いる場所までタクシーが来てくれるというのは非常に便利です。

 とくに外国人にとって、「グラブ」を使うメリットは大きく2つあります。

1,ベトナム語が分からなくても、出発地と目的地を正確に指定できる
2,料金が明確

 ベトナム語特有の声調や発音がうまくできず、ドライバーに行先1つ言うのにも苦労した経験、在住者なら一度はあるのではないでしょうか。それがグラブならアプリ上で文字で指定するので、これまでのような苦労とはおさらばです。

 また通常のタクシーの場合はあらかじめ料金が分からないので、遠くに行く際は冷や冷やしながらメーターとにらめっこという場合もあります。相場が分からない旅行者の方はなおさらではないでしょうか。でもグラブの場合は、呼び出す前に料金が表示されるので安心です。

 逆にデメリットもあります。

1,混雑時は料金が上がる
2,出発地・目的地を変えられない

 例えば大雨が降った時などはグラブタクシーを呼ぶ人が一気に増え、料金も跳ね上がります。料金が上がった時は画面上に赤い矢印が示されますが、通常の倍に膨らむこともあります。さらに混雑がひどい時は、タクシーを呼んでもドライバーがつかまらないことも。通常のタクシーをつかまえた方が早くて安いという場合もあるのです。

Grab_タクシー_値上がり

 また、あらかじめ出発地と目的地を指定し、それによって料金が決められているということは、逆に言うと途中変更がしにくいということです。ベトナム語が流暢であれば、ドライバーにその旨を伝えて柔軟に対応してもらえる場合もありますが、それでも大幅な変更は難しいです。

 こうした点を踏まえ、グラブを上手に使いこなしてみましょう。

グラブを利用できるようにする

 グラブを使うには、何よりアプリが必要です。アプリをダウンロードしていない場合は、まずアプリをダウンロードしましょう。

Grab_アプリダウンロード

 グラブを利用できるようにするには、利用登録が必要です。利用登録の際にはSMSに認証番号が送られてくるため、電話番号が必要となります。SMS認証ができないとグラブを使えないので、必ず電話番号を取得する必要があります。

 グラブの操作メニューは日本語に対応していませんが、英語表示は可能です。グラブ本社から送られてくるメッセージなど一部サービスは大半がベトナム語ですが、ドライバーを呼ぶ場合など基本的な機能を英語で使えるのは外国人には嬉しい機能です。

支払方法を設定する

 グラブの支払い方法は、大きく分けて現金と非現金の2種類があります。

 現金はタクシーを降りる際、ドライバーに金額通り渡すだけとなります。ですのでとくにアプリ上での設定は必要ありません。

 非現金の決済手段には、クレジットカードやベトナムの電子マネー「Moca」があります。クレジットカードを使うにしろ、「Moca」を使うにしろ、最初はグラブアプリ上での登録が必要です。メイン画面下の「Payment」を選択すれば、登録画面が出てきます。

Grab_メイン画面_非現金決済

 この画面で、クレジットカードや「Moca」を使えるように設定します。「Moca」の場合は登録の際、ベトナムの銀行のカードが必要です。クレジットカードの場合は「Visa」や「MasterCard」「JCB」など、お馴染みの決済サービスに対応しているカードであれば日本発行のクレジットカードでも登録できます。

 登録完了後はすぐに、グラブのサービスに対する支払いに利用可能となります。

Grab_非現金決済_アクティベート1

Grab_非現金決済_アクティベート2

 「Moca」のみに対応しているサービスもあります。その1つが「Top Up」という機能です。これはクレジットカードから「Moca」に一定量の金額をチャージしておき、ここからグラブのサービス利用料を支払えるというものです。一度でチャージ可能な金額は最低1万ドン、最大で500万ドン(1日あたり、1つのクレジットカード)となります。これを使えば、例えば1か月あたりにグラブで使った金額が明確になるなど、お金の管理がしやすくなります。

 さらに「Moca」利用者に対応するサービスが「Bills」です。これは電気、水道、携帯電話といった料金の支払いが可能となるサービスです。現時点では電気はハノイ市とホーチミン市のEVN(ベトナム電力グループ)、水道はホーチミン市の一部区域、ダナン市、フエ市など、また携帯電話会社はビナフォン(VinaPhone)、モビフォン(Mobifone)と、全地域、全企業を網羅しているわけではありません。

 電気や水道の支払い方は、請求書にある顧客番号を入力して支払うことになります。外国人の場合は、アパートの大家さんや管理会社が支払ってくれるケースが多いと思いますが、自身で支払っている人には便利なサービスなので、利用してみるのも良いでしょう。

タクシーを呼ぶ

 グラブの基本機能、タクシーの呼び出しです。ベトナムの場合はお国柄、乗用車のほかバイクの後部に乗るバイクタクシーが選べます。バイクのほうが乗用車より料金が安くて速いので、バイクの2人乗りに抵抗ない人は利用してみましょう。

 初期画面から車かバイクを選ぶと、目的と出発地の入力画面に移動します。

Grab_タクシー_メイン画面

Grab_タクシー_目的地

 最初に目的地を聞いてくるので、住所を入力して行き先を確定しましょう。店舗やビル、官公庁などのランドマークであれば、店名やビル名、施設名だけでも指定できます。検索欄の下に候補地も出てくるので、こちらから選択することも可能です。

 目的地を指定すると、画面が変わり出発地の入力となります。ピックアップしてほしい場所を、目的地同様指定します。住所、ランドマークのほか、地図上のピンを動かしての指定も可能です。

 目的地・出発地を指定すると料金が表示されます。これでよければ「Book」ボタンを押してタクシーを呼び出すわけですが、車種や決済方法などいろいろな設定もできます。

 まずは決済方法。現金、もしくは先に説明したクレジットカードや「Moca」の非現金を選べます(①)。

 次に車種を選んでみましょう(②)。「View All」を見ると、さまざまな種類のタクシーが出てきます。「Grab Car」というのはグラブに登録している車両を呼ぶもので、これがもっともスタンダードな車両です。

 多少料金が高くても、評価が高いドライバーによるグレードの高い車両を呼びたいなら「Grabcar Plus」、また「Grab Taxi」は市中にいる通常のタクシーを呼ぶものです。このほか人数が多いなら7人乗り「Grabcar 7」、バイクの後部に乗る「GrabBike」も選べます。

 ちなみに「Grab Taxi」を選択すると、料金が「××~××VND」と幅があるのが分かります。これは決まった料金ではなく大体の目安だからです。通常のタクシーと同じでく料金はメーターに従うので、実際に乗ってみると目安の金額とは異なる場合もあります。

Grab_タクシー_車種

 そして「Offer」もチェックすることをお勧めします(③)。ここをクリックすると割引プログラム一覧が出てきます。諸条件により割引プログラムが適用されない場合もありますが、時に50%引きなど大幅な割引が適用される場合もあります。

Grab_タクシー_Offer

 今すぐではなく、後で利用するタクシーを予約しておくこともできます。時計と車のボタンをクリックしましょう(④)。ここでグラブを利用したい日付と時間を指定して、目的地、出発地を指定すれば、タクシーがその通りに来てくれます。この機能は自動車向けで、バイクではできません。

Grab_タクシー_時間指定

 単に出発地から目的地へ行って終わりではなく、あちらこちらを行き来したい場合もあるもの。そんな時は「Rent」が便利です。タクシーの利用時間により、料金が決まっています。「Rent」といってもレンタカーのように自分が運転するわけではなく、運転手付きの乗用車を利用します。

 「Rent」は、目的地指定の際の画面上から選びます。クリックすると、自動車を何時間借りるのか尋ねる画面が出てきます。乗用車を2時間、最大30km以内で借りるプランから、7人乗りを8時間、最大110km以内で借りるプランまで、さまざま選べます。これまでベトナムで同様のことをしようと思ったら、タクシー会社に電話して料金を聞いたり時間を決めたり、さまざまなことを話しながら決めていかなければなりませんでした。ですので事前予約が必要なく、時間や料金も決められていて、呼べば数分でドライバーが来てくれる「Rent」サービスは非常に便利です。

Grab_タクシー_Rent

出前を取る(Grab Food)

 食事の配達「Grab Food(グラブフード)」は、新型コロナウィルス感染症で一気に広がったサービスです。コーヒー1杯から自宅に届けてくれる便利さから、すっかり生活に定着しました。こちらも基本的な注文手順はタクシーと同じです。

Grab_フード_メイン画面

 例えばピザやミルクティーなど注文したいメニューが決まっていれば、検索欄に入力することで店の候補がずらりと出てきます。とくに食べたいものが決まっていないときは、送料無料や割引プロモーション提供中の店舗、現在地近くの店舗から選んでみるのも良いでしょう。

Grab_フードー_検索

 注文方法は、オンラインショッピングのようにバスケットの中にメニューを入れていく方式です。すべてのメニューを選び終わったら、注文の最終確認を行います。ここでチェックすべきは宅配時間、トータル金額、支払い方法、「Offer」です。「Offer」での割引適用の有無は店舗によって異なります。

 また注文の品を今すぐ配達するのではなく、指定した時間に配達してほしい場合は「Change time」で替えられます(①)。さらに宅配の食事というのは使い捨てのプラスチック容器をたくさん使うものです。ごみ問題などに少しでも協力したい方は初期設定で「No cutlery requested」の設定をオンにしてみましょう(②)。リサイクル容器などで食事が届きます。

 すべて確認できたら「Place Order」ボタンを押して注文確定です。

Grab_フード_選択

Grab_フード_オーダー1

Grab_フード_オーダー2

ドライバーが店舗に食事をとりに行き、顧客まで届けるという仕組みです。注文後は、ドライバーの動きが地図上に示されるので安心です。

Grab_フード_地図

荷物を送る(Delivery)

 荷物を送る場合は、メイン画面から「Delivery(デリバリー)」を選択します。最初に送り元の住所のほか、受取先の詳細入力から始めます。ビル名など場所の詳細、受取人の名前と電話番号、荷物の詳細、重さ、特記事項と、入力事項は割合多くあります。間違いなく詳しく記入することで配達違いを防げます。ちなみに重さ選択のところは、上限が30Kgとなっていました。あとは「Offer」を確認し、適用できる割引があれば選択して予約するだけとなります。

Grab_デリバリー_入力

 デリバリーの種類は、受け渡しから30分以内で届ける「GrabExpress Sieu Toc」、追加料金でさらに早く届ける「GrabExpress Sieu Toc(Premium)」、安価な料金で4時間以内に荷物を届ける「GrabExpress 4H Sieu Re」があります。また物品の売り買いなど荷物と同時に金銭の取り引きがある場合、販売者と購入者に代わり200万ドンまでの範囲でドライバーがお金を支払い・受け取りしてくれる「GrabExpress Sieu Toc(COD)」もあります。

Grab_デリバリー_宅配種類

 デリバリーは基本的にバイクが来て荷物を運んでいくスタイルです。大事なものであればご自身でしっかりと梱包をしておきましょう。

買い物をする(Mart)

その名の通り、店舗から品物を届けるサービスです。マートという名前からスーパーを想像してしまいますが、実際はイオンモールやビッグCなど大規模店舗あり、フルーツ専門店やオーガニックショップなど特化した店あり、そしてなんと町の市場までありと、さまざまな店の商品が注文できます。商品は食品が多めですが、一部で洗剤やおむつなどの生活用品も扱っています。重いもの、大きなものを買う際にぜひ活用したいサービスです。

Grab_メイン画面

 あとはグラブフードと同様、検索欄に入力したり、店舗から選択するなどして商品を注文するだけです。店舗ごとの画面には、だいたいの配達時間の目安が書いてあるので参考にしましょう(①)。また「Big C」など店舗によっては、配達日と時間の指定も可能です(②)。こちらも注文時に「Offer」のチェックをお忘れなく。

Grab_マート_配達時間

Grab_マート_買い物

 ちなみに町の市場での買い物ですが「マート」のメインメニューの「Cho truyen thong」を選択すると、市場の一覧が出てきます。ここから好きな市場を選択し、そこに出店している業者を選んで、商品を選ぶ…という手順となります。

 生鮮食品から総菜、チリパウダーなどの調味料まで、なかなかの品ぞろえです。なかには薬草など、スーパーではなかなか取り扱っていないものもあります。市場らしく1Kg単位で売ることもあり、メニュー表記はほとんどベトナム語なのですが、一度のぞいてみると掘り出しものが見つかるかもしれないワクワク感があります。17時頃で閉まる市場が多いので、できるだけ昼に余裕をもって注文しましょう。

Grab_マート_市場1

Grab_マート_市場2

非現金決済でポイント獲得

 グラブでは非現金決済を利用することで、ポイントがたまっていきます。

 ポイントは、グラブのサービス利用料をはじめ、提携した店舗や企業の買い物やサービスに利用できます。その種類は多様で、携帯電話代、飲食店での割引、ショッピングサイトでの買い物、航空会社のマイルなど、ポイントが高いほどさまざまなサービスや商品に変えられます。このほか自然保護やベトナムの子どもたちのための寄付にも使うこともでき、好みに合わせた使い道があります。

 ポイントはメイン画面上に表示されています。ポイントをサービスや商品に替える場合は、メイン画面の「More」から「Rewards」を選択すると出てくる画面で確認できます。

Grab_ポイント_More

Grab_ポイント_商品

 使うほどにポイントがたまるのは、Grabのサービスを利用しがいがありますね。

まとめ

 ここまでグラブのおもな機能を紹介しました。

 グラブをいっそう便利かつお得にするポイントは以下の通りです。

・割引プロモーションを適用しやすくし、ポイントもためたいなら、非現金決済がおすすめ
・割引プロモーション(Offer)は、その都度必ずチェックする
・料金、速さなど優先事項で車種やサービスを選択する

 サービスや機能を使いこなすほど、生活や旅に不可欠のアプリになります。ベトナムはまだ都市鉄道が運用開始していないので、タクシーに頼らざるを得えないケースが多々あります。そのベトナムでタクシー利用するうえでの基本になってきているグラブを、ぜひ活用してください。

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キャリアリンク編集部
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