マレーシアの工業団地

マレーシアは約170年間にも及ぶ植民地支配を経験しているのにも関わらず、日本を手本に工業化と経済成長を実現させました。それによって、シンガポールと共に『東南アジアの優等生』と呼ばれています。

マレーシアのGDPは3124億ドルとなっており、一人当たりだと10,548ドルです。この数字はシンガポール(51,142ドル)に遠く及ばないものの、アジアの熱帯地域では高い方です。

工業団地においてはインフラ整備が進んでいます。外国企業の工場を誘致、港湾整備、航空や鉄道などの交通インフラの充実などインフラ整備と重工業の充実を推し進める経済政策を積極的に行っているからです。また近年はIT先進国政策を推し進めており、これらのインフラ整備が外国企業より高く評価されています。


■マレーシアのおける主要な工業団地

○ジョホール州

マレーシア半島最南部に位置しジョホール・バルを州都にもっています。ジョホール海峡を挟んだ向こう側にシンガポールがあります。


・パシル グダン工業団地(Pasir Gudang Industrial Estate)

パシルグダンはジョホール州の最南端にある町で、ジョホールバルから約36km離れています。町の外れには近代的なコンテナ港であるジョホール港(通称:パシル・グダン港)があります。

 
・カワサン パリンドゥストリアン スナイ工業団地(Kawasan Perindustrian Senai)
ジョホールバルから約32km離れており、この町にはスナイ国際空港があります。


・カワサン パリンドゥストリアン テブラウ工業団地(Kawasan Perindustrian Tebrau)
ジョホールバルから約15kmと近い場所にある工業団地。


○ヌグリ・スンビラン州(ネグリ・センビラン州)

首都クアラルンプールの南側に位置しており一部をマラッカ海峡に面しています。州都はスレンバンです。


・ニューセナワン工業団地(New Senawang Industrial Park)

首都クアラルンプールより約70kmに位置する工業団地。プラスチックなどの石油を原料とした加工工場が多い。


○ペナン州

首都クアラルンプールから北西に約350km離れた州。南北24km東西15kmのペナン島と、マレー半島部分にあるバターワースで構成されています。州都はジョージタウン


・バヤン レパス工業団地(Bayan Lepas)

ペナン デベロップメント コーポレーションが管理する工業団地で、州都ジョージタウンから約14kmに位置しています。


○セランゴール州(スランゴール州)

首都クアラルンプールを取り囲むように形成されている州。州都はシャーアラム


・シャーアラムセクション(Shah Alam Section)

マレーシア最大の貿易港『クラン港』があるクランより4kmの場所にある工業団地。


・スバンハイテク工業団地(Subang Hi-Tech Industrial Park)

スバンジャヤという町にある工業団地。

スバンジャヤには、KLIAクアラルンプール国際空港が開港されるまで、マレーシアの空の玄関口だったスバン空港(スルタン・アブドゥル・アジズ・シャー空港)があります。


・ハイコム工業団地(Hicom Industrial Valley)

州都シャーアラムより7km離れたところに位置し、自動車関連の工場が多く進出している工業団地。またキャノンのカメラやレンズの工場もあります。