タイの交通事情(鉄道編)

タイの交通事情、とりわけ鉄道は東南アジアの中でも発達しています。

中でも首都バンコクにおいては通勤や通学などの生活だけでもなく観光客の足として、とても便利になっています。

 

■鉄道の種類

○バンコク・スカイトレイン(BTS)

バンコクの高架鉄道のことでモノレールではありません。BTSというのは運営会社であるBangkok Mass Transit System Public Company Limited(バンコク大衆輸送システム社)の通称です。またバンコクの人にはロットファイファー(電気車)とも呼ばれています。BTSは市内を観光するにはとても便利です。それはスクムビット線とシーロム線の2路線から成っており、バンコク市内の主要なショッピングスポットなどをカバーしています。しかし、タイのバックパッカーの聖地であるカオサン通り周辺や王宮周辺への路線はありません。運賃はバスと比べて割高になっています。

乗車時にはセキュリティーチェックが行われており、各ホームには最低1名の保安要員が配置されています。

全線4両編成で運行されいる車両はタイ国旗を彷彿とさせる赤・青・白で施されています。高架を走ることで人目に付きやすいことから、広告ラッピング車両が多く走っています。車内はエアコンが完備されており、冷房が効いています。シートはプラスチック製で固くて冷たいです。

全ての駅にはトイレが設置されていません。

 

▽他の路線や交通機関との接続

  • スクムビット線 モーチット駅:地下鉄 ブルーライン チャトゥチャック公園駅
  • スクムビット線 パヤータイ駅:エアポート・レール・リンク
  • スクムビット線 サイアム駅:シーロム線
  • スクムビット線 アソーク駅:地下鉄 ブルーライン スクムビット駅
  • スクムビット線 エカマイ駅:東バスターミナル
  • シーロム線 サイアム駅:スクムビット線
  • シーロム線 サラデーン駅:地下鉄 ブルーライン シーロム駅
  • シーロム線 チョーンノンシー駅:BRT(高速交通システム)
  • シーロム線 サパーンタークシン駅:チャオプラヤエクスプレス(水上バス)
  • シーロム線 ウォンウィアン・ヤイ駅:タイ国鉄 メークローン線
  • シーロム線 タラートプルー駅:BRT(高速交通システム)
  • シーロム線 タリンチャン駅:タイ国鉄 南本線

 

○地下鉄(MRT)

バンコクの地下鉄のことです。MRTはMass Rapid Transitの略で、バンコクメトロとも呼ばれています。

ルンビニーやフアラムポーン、東西方面などBTSの路線がないエリアをカバーしています。路線はブルーラインとパープルラインの2路線があります。

BTS同様に駅ではセキュリティーチェックが行われています。

 

▽他の路線や交通機関との接続

  • ブルーライン バーンスー駅:タイ国鉄 バーンスー駅
  • ブルーライン チャトゥチャック公園駅:BTS  スクムビット線 モーチット駅
  • ブルーライン ペッチャブリー駅:エアポート・レール・リンク マッカサン駅
  • ブルーライン スクムビット駅:BTS スクムビット線 アソーク駅
  • ブルーライン シーロム駅:BTS シーロム線 サラデーン駅
  • ブルーライン フワランポーン駅:タイ国鉄 クルンテープ駅

 

○エアポート・レール・リンク(ARL)

タイ国鉄(SRT)が運営するスワナブーム国際空港とバンコク中心地を結ぶ都市型高速鉄道です。

空港駅(スワンナプーム駅)からマッカサン駅(シティエアターミナル)をノンストップ(約15分)で結ぶSA Expressと、空港駅(スワンナプーム駅)からマッカサン駅(シティエアターミナル)を経由してパヤータイ駅を各駅停車で結ぶSA City Lineがあります。

 

▽他の路線や交通機関との接続

  • ラートクラバン駅:タイ国鉄 東本線
  • バーンタップチャーン駅:タイ国鉄 東本線
  • フアマーク駅:タイ国鉄 東本線
  • マッカサン駅(シティエアターミナル):タイ国鉄 東本線・MRT ブルーライン ペッチャブリー駅
  • ラーチャプラーロップ駅:タイ国鉄 東本線
  • パヤータイ駅:タイ国鉄 東本線・BTS スクムビット線

 

○タイ国鉄(SRT)

タイ国鉄の正式名称はタイ国有鉄道で、タイ国有鉄道法に基づいてタイ政府によって出資・設立された公団でタイ王国運輸省の下位組織です。SRTはState Raileway to Thailandの略称です。

タイ国鉄の路線総延長距離はエアポート・レール・リンクを除いて4041kmとなっています。この距離は、東南アジアの中では最も長い距離です。主要幹線は4つあり、北本線、南本線、東北本線、東本線からなっています。

北本線は、ユネスコ世界文化遺産に指定されている『古都アユタヤ』、バンコクに次ぐ第二の都市であるチェンマイへ行くことが出来ます。南本線はマレーシア国境にあるスンガイコーロック駅、東北本線はラオス国境のノーンカーイ駅、東本線はカンボジア国境のアランヤプラテート駅へと結ばれています。

 

▽他の路線や交通機関との接続

  • 北本線 バーンスー駅:MRT ブルーライン バーンスー駅
  • 北本線・東本線 クルンテープ駅:MRT ブルーライン フワランポーン駅
  • 南本線 タリンチャン駅:BTS シーロム線
  • 東本線 ラートクラバン駅:ARL
  • 東本線 バーンタップチャーン駅:ARL
  • 東本線 フアマーク駅:ARL
  • 東本線 マッカサン駅(シティエアターミナル):ARL マッカサン駅(シティエアターミナル)・MRT ブルーライン ペッチャブリー駅
  • 東本線 ラーチャプラーロップ駅:ARL
  • 東本線 パヤータイ駅:ARL パヤータイ駅・BTS スクムビット線
  • メークローン線 ウォンウィアン・ヤイ駅:BTS シーロム線 

 

○イースタン&オリエンタルエクスプレス

東アジアのオリエント急行(オリエンタルエクスプレス)は、シンガポールからマレー半島を縦断しタイのバンコクを結んでいます。