日越大学

ベトナムの大学 日越大学を紹介します。日本・ベトナムが協力して、世界水準の人材育成を目標に掲げ、ベトナム国家大学ハノイ校 傘下に設立された大学です。日本の大学が幹事校として協力支援を行っています。

 

大学名称

日本語:ベトナム国家大学ハノイ校 日越大学
ベトナム語:Trường Đại học Việt Nhật, Đại học Quốc Gia Hà Nội
英語:Vietnam-Japan University, Vietnam National University, Hanoi (VJU-VNU)

ホームページ:http://vju.ac.vn/

所在地

My Dinh Campus, Luu Huu Phuoc Road, My Dinh 1 Ward, Nam Tu Liem District, Ha Noi, Vietnam (Building C, Vietnam Australia School).

将来、産学官のハイレベルな連携を実現するために、FPT大学やベトナム国家大学ハノイ校-科学技術大学などの研究開発・教育訓練施設とともにホアラック ハイテックパーク工業団地内に新キャンパスを建設しています。

 

設立年

2014年7月21日(但し、開学は2016年9月)

学長

古田元夫 学長は、東京大学名誉教授・客員教授、ベトナム現代史研究者で、ベトナムとの友好親善団体では日本で一番古い日本ベトナム友好協会の会長をされています。またベトナム国家大学ハノイ校の名誉博士号を授与されています。

設立までの経緯

2006年、グエン・タン・ズン首相(当時)から武部勤 日越友好議員連盟会長(当時)に人材育成について相談をされ、グエン・ティン・ニャン教育訓練大臣(当時)からは日本企業も参画しての人材育成の場の設立についての要請を受けました。これに対して、日越友好議員連盟 二階俊博 座長の下で検討され、研修・技能向上や日本語教育の普及等をも目的とする大学及び総合人材育成センターの設立の提案がされ、2006年10月の安倍晋三 内閣総理大臣(当時)とグエン・タン・ズン首相(当時)による日越共同声明『アジアの平和と繁栄のための戦略的なパートナーシップに向けて』で「ホアラック・ハイテクパークの建設」が盛り込まれました。
2010年10月31日、ASEAN首脳会議でベトナムに訪れていた菅直人 内閣総理大臣(当時)が日越首脳会談の後に発表した共同声明『アジアにおける平和と繁栄のため戦略的パートナーシップを包括的に推進するための日越共同声明』でグエン・タン・ズン首相(当時)により「ベトナムにおける高度の大学の設立について日本が検討(日越大学構想)」を提案され、この提案を日本側が検討する旨を述べました。
このグエン・タン・ズン首相の提案の背景には、ベトナムでは高等教育の急速な量的拡大を遂げましたが、質の向上が叫ばれるようになっていたことがあります。
2013年3月11日、ベトナム国家大学ハノイ校にて、ベトナム側はベトナム国家大学ハノイ校の元学長 マイ・チョン・ニュアン氏ら、日本側は武部勤 日越友好議員連盟特別顧問(当時)らが参加して日越大学構想タスクフォースの第1回会合が行われました。
2013年12月15日、ASEAN首脳会議で訪れていたグエン・タン・ズン首相(当時)との日越首脳会談で人材育成の重要性に言及しつつ日越大学構想の実現に向け、両国から協力していく旨が述べられました。
2014年3月18日、日本にチュオン・タン・サン国家主席(当時)が訪れ、内閣総理大臣 安倍晋三との日越首脳会談の後に発表された共同声明『アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ関係樹立に関する日越共同声明』においても、日越大学構想が両国政府によって協力されることが認識されました。
これらを受けて、2014年7月21日に日越大学設立のベトナム政府首相決定(1186/QD-Ttg)がされました。

歴史

2010年10月31日:ベトナム側より「ベトナムにおける高度の大学の設立について日本が検討(日越大学構想)」を提案され、日本側が提案を検討する旨述べる。
2012年:日越友好議員連盟、国際協力機構(JICA)、日本ベトナム経済フォーラム(JVEF)、ベトナム国家大学ハノイ校の協力により日越大学構想が立案される。
2014年7月21日:ベトナム政府によりベトナム国家大学ハノイ校の7番目の大学として日越大学設立が決定する。
2014年12月20日:チュオン・タン・サン国家主席(当時)や武部勤 日越友好議員連盟特別顧問(当時)らが参加しハノイ市ホアラックにて日越大学起工式が行われる。
2015年2月13日:ベトナム国家大学ハノイ校と国際協力機構(JICA)の間で日越大学修士課程設立プロジェクト(Project for the Establishment of the Master Programs of Vietnam-Japan University)が合意する。
2015年10月:ベトナム国家大学ハノイ校総長が日越大学の6つの修士課程開設を承認する。
2016年9月9日:開学式が行われる。
2016年9月:ミーディンキャンパスにて修士課程が開講される。

基本理念

「アジアを変える、世界に挑む。」をスローガンとし、様々なニーズに応えられる実践的な人材養成を重視しています。さらにアジアの特徴・経験を活かしつつ、ベトナムの新たな最高水準の教育・研究・人材育成拠点となり、ASEAN諸国や世界に開かれた大学として、グローバルな課題の解決に向け国際レベルで活躍できる人材を輩出することを目指しています。

4つの教育的特徴

①日本の幹事校がカリキュラムの準備と教員を派遣し、国際レベルの教育を提供。
②授業は英語で実施し、必須科目として日本語教育を実施。
③日本及びベトナムの日本企業におけるインターンシップを取り込み実践的な人材育成を図る。
④自主的に働く能力と想像力を備えた人材育成を目指し、問題解決型、参加型学習に重きを置いた教育を実践。

目標

メインキャンパスをハノイ市ホアラックに移転後は、現在の修士課程だけではなく学士課程・博士課程を順次設立し、学生数6,000人規模の総合大学を目指しています。
教育的な目標は、実践的な人材育成、日越の協力関係促進、ベトナムの高等教育システムへのポジティブな影響を与えることです。

学部・プログラム

- 公共政策(筑波大学)
- ナノテクノロジー(大阪大学)
- 地域研究(東京大学)
- 社会基盤工学(東京大学)
- 経営学(横浜国立大学)
- 環境工学(東京大学、立命館大学)
- 気候変動・開発(茨城大学)

国際協力機構(JICA)による業務実施契約を基に(カッコ)内の大学が幹事校となって、技術支援等の協力を行っています。幹事校となっていない日本の大学からも技術支援等が行っています。
また全学部に共通する日本語教育は早稲田大学が幹事校となっています。

*気候変動・開発は開学当初はなく2017年9月より開始されました。
*2018年3月23日現在、全学部修士課程のみとなっています。

 

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*2020年3月3日最終更新

*免責事項

なるべく正確さを期すように努めておりますが、上記の内容の正確さを保証するものではありません。必ず専門家にご確認・ご相談をしていただくようにお願い致します。